


.png)
開催概要
脳卒中患者の歩行を片麻痺歩行として一括して呼称することがあります.その歩行分析も表出された歩容などをもとに運動力学的になされることが多いようです.しかし,脳卒中患者の歩行の問題の根源は脳にあります.脳卒中患者の歩行再建に取り組むに当たり,その背景となる病態の理解を脳を中心に進めてみる必要があると私は考えています.
脳はいろいろな部位同士が神経線維で結ばれて神経回路を形成し,有機的に働きます.認知・情動面の制御に関する回路,視覚情報に関わる回路,空間・立体認知に関する回路,言語理解や環境音に関わる回路,運動調節あるいは歩行・姿勢制御に関わる回路,左右半球間の情報交換による回路など,数多く存在します.脳卒中によってそれらの回路,つまり脳のシステムは影響を受けます.梗塞あるいは血腫の部位および広がりと浮腫は脳の血管を圧排し,脳のシステム障害を複雑化します.徐々に改善はしますが,歩行障害があるということは皮質脊髄路だけでなく,歩行に影響を及ぼす何らかの脳のシステムが障害されていることを意味しますし,血腫や浮腫の減退にも注目しながら運動学習を進めていく必要があります.脳卒中は決して局所症状にとどまらず,これらの神経回路の障害によってさまざまな病態を示すのです.
脳卒中の大半は大脳で発生します。脳幹や小脳は直接障害されていないことが多いのです。障害されたシステムもある一方で,残された別の回路を活かすことができるかもしれません.そこに戦略が生まれます.つまり合理的,効果的なアプローチが見えてきます.姿勢定位障害によって立てない,歩けない患者に対して過度な努力を強いることは好ましくありませんが,場合によっては閉眼したり,走ることを先行させたプログラムを選択することもあります.脳幹が障害された患者の病態について考察するのが難しい場合もあるでしょう。ひとつひとつ紐解いていけばよいのです。
肩関節や股関節の諸問題も局所にばかり目を向けずに、脳のシステムを含めて検討すると少し戦略が見えてくるかもしれません。
開催日:12月6日(日)
時間:9:30~16:30
受付開始:9時00分開始
参加費:12,000円
参加方法:対面開催
〒314-0031 茨城県鹿嶋市宮中325-1